いつも本ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、臭気判定士の松林がお届けしております。
私の愛読誌、というか、業界の研究成果やデータ情報を得るにも
大変重宝している業界誌として、
におい・かおり環境学会誌があります。
公益社団法人である、におい・かおり環境協会による発行であり、
その2020年5月25日発行 VOL.51 NO.271(通巻)NO.3に、
平成30年度悪臭防止法施行状況調査の結果についてが、掲載されていました。
基本的には、環境省の水・大気環境局による統計データですので、
ホームページ等でも閲覧できるものだとは思いますが、
本ブログの出典元はすべて、におい・かおり環境学会誌となります。
あらかじめご了承願います。
まず、悪臭防止法に伴う、悪臭の苦情件数です。
私が記憶している限り、ここ15年くらいはずっと、減少傾向だったのですが、
最新のデータとして発表された平成30年度の悪臭苦情件数は、
前年度である平成29年度よりも増加しております。
皆さんは、この日本全国で、悪臭苦情がどれくらい寄せられていると思いますか?
件数としては、
![](https://kyosei-staff.com/wp-content/uploads/post/4358-1.jpg)
12,573件と発表されています。
いつも内訳や地域もけっこう気にして拝見するのですが、
![](https://kyosei-staff.com/wp-content/uploads/post/4358-2.jpg)
毎年度一番多い野外焼却に次いで、サービス業やその他も割合としては多いですね。
また、都道府県別の苦情件数と、人口100万人当たりの苦情件数も
大変参考になります。
ちなみに、悪臭防止法というのは、事業を営む飲食店や工場等が対象であり、
一般家庭等は対象外です。しかし悪臭苦情件数はそれらを両方とも含めております。
その中で、工場や事業場と、規制対象外の発生源を縦軸に、
規制地域内と規制地域外を縦軸にしたグラフでの悪臭苦情件数なども、
臭気対策として必要とされていくべきところが興味深く拝見出来ます。
次に、臭気判定士という国家資格についてです。
皆さんは、臭気判定士という国家資格者は、日本に何人いると思いますか?
こちらは、ずばり、平成30年度末時点での免状取得者として、
3,316名が登録されているとの事です。
3,000名強の臭気判定士のうち、実際に現場や作業で、その資格を武器に
お仕事されている方がどれくらいいるのかわかりませんが、
この人数が多いか少ないかは、皆さんのご判断にお任せしましょう。
実際には、5年目に免状更新が必要であり、そこで更新しない方もいらっしゃるので、
毎年どんどん臭気判定士が増えていくわけではなく、微増といった感じでしょうか。
最後に、悪臭防止法に基づく措置の状況です。
これはどういう事かというと、立入検査を行ったとか、報告の徴収を行ったとか、
あるいは測定まで行ったとか、測定した結果が基準超過だったのかどうか、
そして改善勧告や改善命令まで至ったケースがあったのか、といったところです。
改善勧告や改善命令というのは、やはりそこまでのケースはまれのようです。
それでも、立入検査はそれなりの件数がありますし、測定してみたら
悪臭防止法の基準値を超過していた、という割合もそれなりにあるようです。
弊社共生エアテクノは、あくまで臭気対策を行い、ニオイで困っている会社や人から
必要としていただける存在となっていく事です。
そのために、このような業界誌による有益なデータはしっかりと活用させていただいております。
以上、一般の方にはなかなか気にされる事もないであろう、
悪臭苦情件数のデータ等について、書かせていただきました。
工場の臭気対策や、ニオイに関する問題のご相談でしたら、
弊社共生エアテクノまでどうぞ。
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